経営コンサルティングストーリー 事業再構築物語
地方の小さい会社と自営業者を応援する経営コンサルタント  伊東コンサルティングオフィス
      中小企業診断士  伊東 伸
〒620-0942 京都府福知山市駅南町2丁目170
 地方の小さい会社と自営業者を応援する経営コンサルタント Topページへ
 経営全般の支援  個別課題の支援  経理支援  講演・セミナー
 プロフィール  ご活用の前に  お問合わせ
 
事業再構築物語
 
がんばれ! 山田さん
 
 




 
6.夫婦の葛藤
 

 経営コンサルタントの説明を再度聞いた、その夜。
 知り合いということもあって、素直に受け容れる奥さんの花子さん。このコンサルタントにサポートしてもらおう!と決めています。それに比べて、あいかわらず、楽をしたがる山田さん。2人の考えのすれ違いはどうなるのでしょうか?


山田  やっぱり、やめとこか?

花子  えっ?!

山田  そやから、わざわざ高いお金を支払って、
    コンサルタントに頼まんでもええやろ?
    こんな資料も貰ったことやし、これを使ったら、
    それで、うまくいくかもしれんし。

花子  ...

山田  それに、頼んでもすぐに業績が上がらない、って
    いうてたやろ。
    それでは、ちょっとなあ...

花子  それでホントに大丈夫?

山田  っていわれても、やるしかないからなあ...

花子  それやったら、
    先生にサポートしてもらったらいいのと違うの?

山田  そやけど、お金の要ることやから...

花子  それはあたり前。
    ほんとやったら、今日もこの前も要るんやで。
    それを、ウチがこんな状態やからいうて、
    タダでアドバイスして貰ったんやから。
    それに、私、この貰った資料を見てて、
    思ったことがある。

山田  何や? 思ったことって?

花子  あなただけに任せてたら、
    ウチのお店は難しいということや。
    別に、あなたを責めてるわけではないけど、
    やっぱり婦人服を販売してるんやから、
    男より女やないとアカンのと違うか?

山田  そんなこというても...

花子  確かに大きなお店やったら、
    男性の店員さんもいるやろ。
    ウチのお店は、あなたしかいないんやから、
    しゃあないかも知らん。
    だけど、あなたには、女性の感覚はわからんやろ?

山田  そりゃ、わからんこともある。
    そやけど、そんな言い方せんでも。
    それやったら、紳士服に変えろ!ってことか?

花子  まさか。そんなことをしたら、
    今のお客さんがみんな無くなるわ。
    だから、私もお店を手伝うわ。

山田  店を手伝うって、パートは?

花子  辞める。
    お店がアカンようになったら、
    いくらパートしてても追いつかないし、
    それやったら、一緒にお店でがんばる方がいい。

山田  何もいきなり辞めんでも...
    俺ががんばればいいことやろ?

花子  いいや、もう決めた。
    あなたは「やる!」としかいわないけど、
    具体的に何をどうするか、考えはあるの?

    お父さんに啖呵をきってから1年間。
    いろいろとやったけど、どれも今ひとつ。
    このままやったら、お客さんも減っていく。
    だから、私も一緒にやる。
    そして、先生にもお願いする。
    そこまでしないと、よくならないと思う。

山田  ...まあ、ちょっと待て。
    そんなに興奮せんでもええやないか。
    どうや?
    ちょっと親父の意見も聞いてみよか?


 花子さんの勢いに圧倒されまくりの山田さん。こんなことになるとは、まったくの予想外でした。そこで、仕方なく、両親に相談してみることに。


山田  ...ということなんやけど、親父はどう思う?

父親  そりゃあ、お前は面白くないかもしらんけど、
    花子さんの言うとおりや。
    ワシも、接客や仕入の勘所はわからんから
    母さんに任せてたしな。

山田  そんなこと、初めて聞いたで。

父親  それくらい、いわんでもわかるやろ!
    まあ、ワシらはもう隠居した身やから、
    お前らの好きにしたらええ。
    支店を閉めたことも、
    パートさんに辞めてもらったことも、
    お前らが「それがええ」と思ったことやから、
    何にもいわへんだ。
    ワシらが店に出る機会が減ったから、
    当然、来てもらえるお客さんも減った。
    これから、新しいお客さんを捕まえるのは、
    お前らの問題や。
    それには、お前がもっとしっかりせんとアカン。

母親  お父さんのいうとおりやで、一郎。
    夫婦揃って一緒になってやっていかんと、
    ウチみたいな小さい所はやっていけん。

山田  何や、ワシひとりが悪者みたいやな...

父親  アホ! それがアカンのや!
    自分のやりたいようにやったらええんやけど、
    商売は頭で考えてるほど簡単なものやない!
    その、何とかというコンサルタントのことは
    ようは知らんけど、わからんことがあるなら、
    教えてもらったらええんや。

母親  花子さん、それでアンタはホンマにええんか?

花子  はい、もう覚悟を決めてます。
    覚悟、っていうたら大げさかもしれませんけど、
    これから子供の教育費も増えるし、
    お金もたくさん要ります。
    私がパートしてても、せいぜい月10万です。
    それやったら、お店を頑張って大きくした方が
    絶対に良いと思ってます。
    お父さんとお母さんには、
    たくさん教えてもらうことになりますけれども
    よろしくお願いします。

父親  一郎、聞いたか。後はお前らの問題や。
    ワシらが協力できるところは協力するさかいに、
    2人でよく相談して決めることやな。


 ご両親にも自分の意見は通らず、反対に花子さんを推すことに。内心は、面白くない山田さんですが...


山田  まいったな...
    まさか親父達にあれだけいわれるとは。

花子  そんなことでめげててもしゃあないでしょ。
    とりあえず、先生にやってみろといわれたことから
    やりましょうよ。

山田  パートは?

花子  辞めるよ。
    だけど、明日すぐに、というわけにもいかないし。
    それまでは、お店と両方やる。

山田  両方ってしんどいで。

花子  だって、仕方ないでしょ。
    お店が潰れるよりマシだもん。


 いやいや、まさに女性は強し。これからの2人のがんばりに眼が離せませんね。

  
  
 
 目次へ    前へ    次へ 
 
このホームページ内の文章、図画等は、すべて伊東伸が著作権を有しています。
商用、非商用にかかわらず、許可なく全部または一部を利用されることはお断りします。
伊東コンサルティングオフィス
中小企業診断士  伊東 伸
〒 620-0942
TEL&FAX
Mail
京都府福知山市駅南町2丁目170
0773−25−0770
itoh@k-mc.com